WordPressのチェックサムが不一致?version.phpと言語版を確認した実例

WordPressのチェックサムが不一致でも、それだけで改ざんとは確定しません。まず、比較しているWordPressのバージョンと言語版をそろえ、どのファイルが違うかを確認します。特に wp-includes/version.php は、標準版と日本語パッケージで内容が異なる場合があります。

この記事は、2026年10月22日にYOHAKU SELECTで行った確認記録です。日本語版との照合で1件だけ不一致になり、標準版との照合、公式ファイルの比較、日本語版の再インストール後の再検査まで進めました。同じ警告で困った小規模サイトの運営者向けに、確認する順番をまとめます。

実例|日本語版では1件不一致、標準版ではすべて一致した

同じWordPressバージョンを比較した結果(2026年10月22日)
確認した段階 結果 分かったこと
日本語版の公式照合値と比較 3,338件中、version.phpのみ不一致 他の対象ファイルの不一致・欠損は検出されなかった
同じ版の英語標準版と比較 3,338件すべて一致 不一致になったファイルも、英語標準版の公式照合値に一致した
公式標準版と日本語版ZIPの内容を比較 日本語版の末尾に言語パッケージの記述と空行 言語版の違いで、この1件の警告を説明できた
日本語版の再インストール後に再検査 日本語版でも3,338件すべて一致 今回の言語パッケージに由来する差分は解消した

日本語版で確認した記述は、次の1行です。これは違いを説明する見本であり、手作業で追加する指示ではありません。

$wp_local_package = 'ja';

今回の照合は、サーバー上で公式の照合値とファイルのMD5を比較する連携機能を使用しました。WordPress起動後に動く機能であり、WordPressを起動せずに行う独立した検査とは区別します。公式の2種類のファイルも別途取得して照合しましたが、変更前のサイト上のファイル本文を直接取り出した比較ではありません。

この結果は、同じ条件で起きるすべての警告が安全という意味ではありません。本体の照合対象外であるテーマ・プラグイン・アップロードファイル・データベース・管理者アカウントまで調べた「感染なし」の証明にもなりません。

チェックサムは「公式ファイルと同じか」を見る検査

チェックサムは、ファイルから計算した照合用の値です。公式配布版の値と違えば、何らかの内容差があると分かります。ただし、その差が言語パッケージ、更新途中の不整合、正当な変更、不正な変更のどれなのかまでは、値だけで判断できません。

WP-CLI公式のチェックサム検査でも、管理画面に表示されるバージョンと言語版に合わせて --version と --locale を指定するよう説明しています。

削除や上書きの前に確認する5項目

  1. 対象:警告に出ているファイル名と、不一致・欠損・想定外の追加のどれかを控える。
  2. 比較条件:現在のWordPress版、配布パッケージの言語版、検査で指定した版をそろえる。管理画面の表示言語だけで決めない。
  3. 直前変更:本体更新、再インストール、移行、手動編集の直後かを確認する。
  4. 実際の症状:公開表示の改ざん、知らない管理者、不審なリダイレクトなどが同時にないかを確認する。
  5. 保存と相談:上書き前のファイル・ログ・バックアップを保管し、説明できない差分はホストや保守担当へ相談する。

別の言語版で検査を通すこと自体を目的にしないでください。一致した場合も、その言語版で配布されたファイルと一致しているという範囲で解釈します。違いが説明できないファイルを検査対象から外して、警告だけを消す方法は原因確認になりません。

WP-CLIを使える担当者へ渡す確認例

次は本物のWP-CLIを利用できる環境での読み取り検査の例です。当サイトの実測に使用した連携機能とは実行方式が異なります。バージョンと言語を確認したうえで実行し、必要なら担当者に任せてください。

wp core version --extra
wp core verify-checksums --locale=ja

特定の版との照合が必要な場合は、公式ドキュメントにある --version を指定します。検査に成功させるためにTLS証明書の検証を無効化したり、違う版を当てずっぽうで選んだりしないでください。

再インストールは、原因と戻し方を確認してから

今回のように公式標準版への一致で説明できる差なら、警告だけを理由に緊急の上書きをする必要性は低いと判断できます。当サイトでは日本語パッケージとの内容をそろえるため、管理画面に表示された日本語版の再インストールを行い、再照合で差分解消を確認しました。

同じ操作を行う場合は、先にファイルとデータベースのバックアップ・復元方法を確認します。「ダッシュボード → 更新」に表示される再インストールの対象バージョンと言語版を読み、個別変更が本体ファイルに入っていないかも確認してください。ボタンがない場合や対象が違う場合は、同じ手順を無理に当てはめず担当者へ相談します。

完了後は、チェックサムの再検査と、通常の公開URL・管理画面・必要な機能の確認を別々に行います。再インストールは、テーマ・プラグインやデータベースを含めた感染除去の代わりにはなりません。WordPress公式の更新手順とバックアップの案内も確認してください。

PHPの修正適用は、WordPress本体の差分とは別に確認する

WordPress本体のファイルが公式版と一致しても、サーバーのPHPに修正が適用された証拠にはなりません。PHPはホスティング会社が管理する場合があるため、提供元の対象サービス・対応状況・利用者に必要な操作を確認します。古い表示番号でも修正パッチを適用する方式があるので、番号だけで完了・未完了を決めないことが大切です。

管理画面の情報を整理する場合はサイトヘルスの確認ガイド、予防・復旧の役割を分けたい場合はセキュリティ対策の役割比較へ進めます。

ホストや保守担当に渡す記録テンプレート

下の内容を選択して、自分のメモへコピーしてください。このページから送信・保存はされません。認証情報、非公開ログの全文、個人情報は記入しないでください。

次に確認すること

確認元とこの記事の範囲

執筆:やぶ|YOHAKU SELECT運営者。検証日:2026年10月22日。比較条件と検査結果は当サイトで得た実測記録、5項目チェックと相談メモは当サイト作成の確認補助です。